利益計画書
独立したら、自分の年収額は自分で決めることになります。「利益計画書」は、決算データをベースに、目指す売上目標をシミュレーションするツールになります。
目標売上高の設定方法
目標売上高を設定するためには、先ず、現在の「税引後利益」がいくらかを把握しましょう! そこから、逆算して目標売上高を算出します。
- 税引後の利益額の計算
「利益計画書」の1年目には、決算データから「売上」と「経費」が自動入力されています。
次の金額をセル上から入力すると、「税引後利益」が自動計算されます。
- 青色申告特別控除: ※控除額を入力します。
青色申告特別控除額は、(控除額の付け替えにより)<令和2年分>の申告より55万円へ変更になります。ただし、e-Tax を行うことで、65万円をキープすることができます。詳しくは、税制改正情報をご覧ください。 - 所得控除合計金額: 確定申告書で所得控除を受ける金額の合計です。
- 税金・保険の支払額: 所得税、住民税、健康保険料、国民年金など。
- 青色申告特別控除: ※控除額を入力します。
- 目標売上高の計算方法
現在の税引後の利益は、いくらになったでしょうか。
この金額が、サラリーマン時代の給与の手取り金額になります。現時点で、赤字経営、赤字体質になっていなかを確認してください。
※赤字経営とは、利益が出ていない状態です。赤字体質とは、利益が出ない仕事のやり方をしている状態のことになります。目標売上高は、次の手順で計算していただけます。
- 2年後までに、達成したい「税引後利益」の金額を決めてください。
- 以上の金額をAとすると、計算式は次の通りです。
A+(税金・保険金額の概算合計)+(所得控除額合計)+青色申告特別控除額=B
B÷(利益率)=目標売上高
※利益率は、「100%-(経費合計÷売上×100)」で求められます。決算データから求め、必要があれば、利益率を調整してください。
利益計画書の入力方法
目標売上高を、「利益計画書/①売上(目標金額)」の2年後へ入力してください。セルから直接入力できます。1年後の売上目標金額を、翌年の欄へ入力してください。決算データの経費の数字を参考にしながら、各費用の金額をシミュレーションしてみてください。
経費の数字は、売上から利益目標を達成するための予算金額になります。
経理を行う目的は、この目標を達成するための予算管理(経営管理)になります。目標を達成するために、予算と実績の差異をチェックしていきます。そのための実績データとして、日々の取引を帳簿へ記録して、数字を把握していきます。
そして、目標と実際の間に大きくかい離がある時は、その原因を考え、対策を講じていきます。フリーランスや個人企業であっても、望む収入を得るには、この経営管理が不可欠になります。