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 開業費の入力方法について

「開業費」はまとめて入力とありますが、内訳を書いておく必要はありますか。
一般的には、領収書を取っておけば大丈夫です。内訳を作成され、領収書と一緒に保管しておけば完璧です。また、「開業費」の項目が少ない場合は、領収書ごとに記帳いただいても、科目で自動集計されるので大丈夫です。

国税庁のサイトにある「作成コーナー」で青色申告決算書を作成する場合は、入力時の注意がありますので、コチラのページを必ず参照してください。
10万円以下の開業費は、どのように入力すればいいですか。
「開業費」の合計金額が10万円以下で小額の場合は、開業日の日付で、費用内容に該当する勘定科目で入力し、経費に繰り入れて大丈夫です。
開業費を経費する場合の、入力方法がよく分かりません。
次の手順で、「開業費」の科目を追加して、入力してください。
  1. 使用科目の追加
    「勘定科目の設定」で、経費の科目へ「開業費償却」を、資産の科目へ「開業費」を追加してください。
  2. 仕訳パターンの追加を確認
    「仕訳パターンの設定」画面を下へスクロールしていただくと、資産の追加科目の欄に「開業費」が追加されます。
  3. 仕訳帳への入力
    「仕訳帳」の「簡単仕訳入力」をクリックしていただくと、仕訳入力ダイアログが立ち上がります。取引区分のプルダウンメニューから、資産の購入を選択していただくと、取引内容のボックスへ、「開業費」が表示されます。開業費の仕訳を選択して、必要項目(日付、金額)を入力してください。
    ※「開業費」は「繰延資産」となるため、経費ではなく、資産扱いとなります。
  4. 「減価償却資産台帳」へ入力
    繰延資産の該当欄へ入力してください。「開業費」の償却方法は、定額法により5年で均等償却になっています。ただし、任意償却が認められていますので、開業年に全額を経費にしたり、任意の金額を経費にすることができます。
    国税庁のサイトにある「作成コーナー」で青色申告決算書を作成する場合は、入力時の注意がありますので、コチラのページを必ず参照してください。
  5. 決算処理で減価償却を行う
    年度末の決算処理で、「開業費」(繰延資産)から経費へ振り替える処理を行います。償却の金額の入力は、「仕訳帳」または「残高試算表」にある「決算整理仕訳」ボタンをクリックいただき、決算仕訳の入力ダイアログから、「開業費償却」を選択して入力してください。
開業資金を50万円用意しました。そこから開業するための経費を支払っていったのですが、開業費はどのように記帳すればいいでしょうか。
開業資金の50万円は、会社の資本金にあたる「元入金」という科目で記帳します。そこから開業経費を支払った場合は、以下のような仕訳になります。
取引内容 借方 貸方
開業資金(現金) 現金 元入金
開業費 開業費 現金
「開業費」を入力するとき、個人のお金で支払った場合は「事業主借」でよいのでしょうか。
2つの処理方法があります。1つは、個人のお金で支払ったということで「事業主借」にする。また、開業準備に使った費用を開業資金とする場合は、「元入金」で記帳します。年度末に事業主の借・貸勘定は相殺されて元入金に繰り入れられるため、どちらの科目で記帳しても、結果的には同じになります。

開業時の帳簿としては、「元入金」で記帳した方が、キチンとした印象(事業資金を用意してスタートしている)にはなります。

「開業費」の入力作業は仕訳帳の他にありますか。
「開業費」は繰延資産になるため、税務署へ提出する「青色申告決算書」の3ページにある減価償却資産の一覧表へ記載するようになっています。帳簿へ記帳する他に、「減価償却資産台帳」への記入が必要です。

国税庁のサイトになる「作成コーナー」で決算書を入力する場合は、以下の点についてご注意ください。

国税庁のシステムで、損益計算書の「減価償却費」を入力する際、内訳を入力する画面が出てきますが、ここへは(「減価償却資産台帳」へ入力していただいた)」「開業費」の償却は入力しないでください。「減価償却費」の科目で処理した資産のみの入力になります。

「開業費」を5年で均等償却する場合のみ、この内訳欄へ入力して計算内容を決算書に出力することができます。その場合は、償却の仕訳の科目を「開業費償却」ではなく「減価償却費」をご使用いただくようになります。

「開業費」の償却を「任意償却」にしましたが、償却の期限はありますか。
「開業費(繰延資産)」の未償却残高は、いつでも必要経費に算入することができます。

現行の所得税法には、「繰延資産となる費用を支出した後60か月を経過した場合に償却費を必要経費に算入できないとする特段の規定はないことから」、期限なく、いつでも償却費として必要経費に算入することができる、となっています。

国税庁 質疑応答事例
償却期間経過後における開業費の任意償却