ポイント・キャッシュバックの処理について

ポイントの経理処理については、国税庁にて「値引処理」と「両建処理」が案内されています。
どちらで記帳するかは、事業主の判断になります。

• 値引処理： ポイント使用後の支払金額を経費算入する処理
• 両建処理： ポイント使用前の支払金額を経費算入するとともに、ポイント使用金額を雑収入に計上する処理

ポイント分を値引きとする場合

販売価格から「値引き」してもらったとする場合は、（ポイント分を差し引いた）金額で記帳します。ポイント分は、記帳の必要はありません。
※領収書には、商品の代金の内訳に（実際に支払った）支払金額が記載されています。

取引内容	借方	貸方
プリンター用トナー	消耗品費	現　金

ポイント分を雑収入とする場合

収入とする場合は、ポイント分を「雑収入」で記帳することになります。

取引内容	借方	貸方
プリンター用トナー	消耗品費	現　金
ポイント分	消耗品費	雑収入

ポイント分を値引きと考えても、「雑収入」としても、最終的な所得金額は同じになります。

結果的に、ポイント分は事業の経費に加算されないため、個人の買い物に使った方がお得ということになります。

国税庁の案内
企業発行ポイントの使用に係る経理処理
No.1907 個人が企業発行ポイントを取得又は使用した場合の取扱い

「値引き」とするか、「雑収入」とするかで、仕訳が違ってきます。どちらで記帳するかは、事業主の判断になります。

以下の仕訳例は、全額経費で、事業の銀行口座から引き落としがある場合になります。

キャッシュバック分の仕訳は、「仕訳パターンの設定」に初期登録されていないため、ご入力の際は、追加が必要になります。

キャッシュバック分を値引きとする場合

引き落とし時に、引き落とされた金額の仕訳と、キャッシュバック分の金額を、「車両費」から差し引く仕訳を入力します。

取引内容	借方	貸方
ガソリン代をカードで支払う	車両費	未払金
普通預金から引落とされた	未払金	普通預金
キャッシュバック分	未払金	車両費

キャッシュバック分を雑収入とする場合

引き落とし時に、引き落とされた金額の仕訳と、キャッシュバック分を「雑収入」とする仕訳を入力します。

取引内容	借方	貸方
ガソリン代をカードで支払う	車両費	未払金
普通預金から引落とされた	未払金	普通預金
ガソリン代のキャッシュバック	未払金	雑収入

キャッシュレス・消費者還元事業の「キャッシュレスポイント還元」が、購入時に適用された場合（即時充当）、仕訳は次のようになります。

キャッシュレス還元事業の還元分（即時充当）

経費へ計上する金額は、（ポイント還元適用後の）支払額ではなく、領収書に記載の商品の代金になります。キャッシュレス還元金額は、「雑収入」へ計上します。

取引内容	借方	貸方
※経費をクレジットカードで支払い	消耗品費	未払金
キャッシュレス還元	消耗品費	雑収入

国税庁の案内
即時充当によるキャッシュレス・消費者還元に係る消費税の仕入税額控除の考え方