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令和4年度 所得税の主な税制改正

2022年10月04日 掲載

令和4年度の「所得税」の税制改正から、確定申告に必要となる項目をピックアップしてお知らせしています。

また、令和4年分の確定申告から、申告書類の書式に変更がありますのでご注意ください。

減価償却に関する改正

少額減価償却資産の特例制度が2年延長

30万円未満の少額減価償却資産の取得価額(購入費用)を、全額取得した年の必要経費へ算入できる特例措置(措法28の2)の適用期限が、2年延長されました。

【改 正】 適用期限、令和6年3月31日まで2年延長

少額減価償却資産への規制

以下、必要経費算入制度の対象資産から、「貸付の用(レンタル)に供したもの」が除外されました。これは、「ドローン節税」、「足場レンタル節税」と呼ばれる節税スキームへの規制になります。

・必要経費へ計上できる、取得価額が10万円未満の少額減価償却資産
・3年で均等償却できる一括償却資産(※取得価額20万円未満)

【適 用】 令和4年4月1日以後に取得(製作、建設)した減価償却資産より適用

税額控除に関する改正

住宅ローン控除制度の見直し

【改 正】 次の点について、制度の見直しが行われました。

  • 適用期限
    令和7年(2025年)12月31日までの入居者を対象に4年延長。
  • 控除率
    控除率を0.7%(改正前:1%)へ引き下げ。
  • 控除期間
    新築住宅等につき 控除期間を13年へと上乗せ(※)。
    ※新築等の認定住宅等については令和4~7年入居につき13年、新築等のその他の住宅 については令和4・5年入居は13年/令和6・7年入居は10年、既存住宅については令和4~7年入居につき10年となります。。
  • 所得要件
    合計所得金額2,000万円以下(改正前:3,000万 円以下)へ引下げ。
    合計所得金額1,000万円以下の場合、令和5年以前に建築確認を受けた新築住宅の床面積要件を40㎡以上に緩和。
  • 2050年カーボンニュートラル」実現の観点から、省エネ住宅へ優遇措置を拡充
    省エネ性能の高い認定住宅(※)につき、新築住宅・既存住宅ともに、借入限度額を上乗せ。
    ※認定長期優良住宅・認定低炭素住宅、ZEH水準省エネ住宅、省エネ基準適合住宅。
    令和6年以降に建築確認を受けた新築住宅につき、省エネ基準への適合を要件化。

※「令和4年度 税制改正/個人所得課税」(財務省)」より引用。

※買取再販住宅: 既存住宅を宅地建物取引業者が一定のリフォームにより良質化した上で販売する住宅のこと。
※その他の住宅: 省エネ基準を満たさない住宅のこと。
※既存住宅における築年数要件(耐火住宅25年、非耐火住宅20年)については廃止し、代わりに昭和57年以降 に建築された住宅を対象とする。
※ 所得税額から控除しきれない額については、所得税の課税総所得金額等の5%(最高9.75万円)の範囲内で 個人住民税から控除する。

【関連情報/国税庁】
書類土地・建物(住宅ローン控除等)
書類No.1210 マイホームの取得等と所得税の税額控除
書類No.1211-1 住宅の新築等をし、令和4年以降に居住の用に供した場合(住宅借入金等特別控除)
書類No.1211-3 中古住宅を取得し、令和4年以降に居住の用に供した場合(住宅借入金等特別控除)
書類No.1211-4 増改築等をし、令和4年以降に居住の用に供した場合(住宅借入金等特別控除)

確定申告書類の変更点

確定申告書Aが廃止

令和4年分から、確定申告書の書式Aが廃止され、書式Bに統一され、名称が「確定申告書」に変更されます。

修正申告書(別表)第5表が廃止

令和4年分から、第一表へ「修正申告」欄が追加され、修正申告書(別表)第5表が廃止されます。

【関連情報/国税庁】
書類確定申告書等の様式・手引き等(令和4年分)


令和4年度から適用される改正事項

医療費控除/セルフメディケーション税制の見直し・延長

【改正前】 予防接種など健康の維持増進及び疾病の予防への取組として一定の取組を行った場合、平成29年1月1日から令和3年12月31日までの間に、スイッチOTC薬(※)の購入費用を年間1.2万円を超えて支払った場合に、その購入費用(年間10万円を限度)のうち1.2万円を超える額を所得控除できる。
※医師の判断でしか使用できなかった医薬品のうち、薬局でも買えるようにしたもの。
【改 正】
 対象となるスイッチOTC薬(※)がより重点化され、手続きの簡素化を図った上で、適用期限が5年延長されました。
【適 用】 令和4年分の確定申告から適用されます。

【関連情報/国税庁】
書類No.1120 医療費控除/セルフメディケーション税制(医療費控除の特例)
書類No.1131 セルフメディケーション税制と通常の医療費控除との選択適用
書類No.1132 セルフメディケーション税制の対象となる特定一般用医薬品等購入費

【関連情報/更生労働省】
書類セルフメディケーション税制対象品目一覧

退職所得課税の適正化

現状の退職給付の実態や雇用の流動性により、2分の1優遇措置の適用範囲が改正されました。

【改正前】(収入金額 - 退職所得控除額)× 1/2 × 税率= 退職所得に係る所得税額
※勤続年数5年以下の法人役員等の退職金については、2分の1課税を適用しない。
【改正後】(収入金額 - 退職所得控除額)の残高のうち、300万円を超える部分については、勤続年数5年以下の法人役員等以外の退職金であっても、2分の1優遇措置の適用外になります。
【適 用】 令和4年分の確定申告から適用されます。


※「令和3年度 税制改正」(財務省)」より引用。

【関連情報/国税庁】
書類No.1420 退職金を受け取ったとき(退職所得)
書類退職所得の計算方法

電子帳簿等保存制度の改正

経済社会のデジタル化やテレワークの推進などにより、帳簿書類を電子的に保存する際の手続が見直され、抜本的に簡素化されました。

⇒ 本ソフトのご使用に関連する改正内容(1.と3.)について詳しくは、コチラのページをご覧ください。

  1. 電子帳簿保存(電子的に作成した帳簿)

    【改正前】 税務署への事前承認/検索・訂正削除履歴の機能を備えた会計システムのみ認可。
    【改正後】 事前承認の廃止/最低限の要件(※)を満たせば、電子データでの保存が可能。
    ただし、「過少申告加算税を5%に軽減」と「青色申告特別控除 65万円」については、従来の要件を全て満たす「優良な電子帳簿」のみの優遇措置になります。
    【適 用】 令和4年1月1日以後に備え付ける帳簿から適用されます。

    ※最低限の要件
    • 正規の簿記の原則(複式簿記)に従って記帳されていること
    • 会計システム関係書類(システム概要書、システム仕様書、操作説明書、事務処理マニュアル 等)を備え付けること
    • 帳簿データの保存場所に、パソコン、モニター、プリンターとこれらの操作マニュアルを備え付け、速やかに表示・出力できるようにしておくこと
    • 税務職員から求められた時は、電子帳簿の記録データのダウンロードができるようにしておくこと
  2. スキャナ保存(書面で受領した領収書や請求書等)

    【改正前】 税務署への事前承認/一定日数内にタイムスタンプの付与/原本(紙)の保存が必要。
    【改正後】 事前承認の廃止/最長2ヵ月以内にタイムスタンプを付与/原本(紙)の保存は不要。
    【適 用】 令和4年1月1日からの国税関連書類について適用されます。

  3. 電子取引(電子的に受領した請求書等)

    【改正前】 電子データを印刷して、紙で保存できる。
    【改正後】 紙での保存が廃止され、電子データの状態で保存する。
    【適 用】 令和4年1月1日(※)からの電子取引より適用されます。
    ※適用時期について、「やむを得ない事情 」がある場合は、宥恕措置として、令和6年1月1日まで2年間猶予されることになりました(「電子帳簿保存法取扱通達の制定について」の一部改正について(法令解釈通達))。

【関連情報/国税庁】
書類電子帳簿保存法が改正されました
書類帳簿書類/ 電子帳簿保存法一問一答
書類スキャナ保存/ 電子帳簿保存法一問一答
書類電子取引/ 電子帳簿保存法一問一答


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